今日は京都駅の南側にある東寺を訪ねた。東寺の五重塔は京都のシンボルとして有名である。車で行く。駐車券は600円である。

春の日のぽかぽかした陽気のせいか、歩くのも楽しい。でも訪問客の数は思ったよりは少ない。外国人観光客もあちこちにいる。

梅の木の芽がそろそろ顔を出している。その他に、柳の木があった。それは小野道風と縁の深い柳の木だそうだ。もちろん伝説だ。

小野道風の柳

その逸話だが、Wikipediaによれば、以下のようである。

道風が、自分の才能のなさに自己嫌悪に陥り、書道をやめようかと真剣に悩んでいる程のスランプに陥っていた時のこと。ある雨の日散歩に出かけていて、柳に蛙が飛びつこうと、何度も挑戦している姿を見て「蛙はバカだ。いくら飛んでも柳に飛びつけるわけないのに」とバカにしていた時、偶然にも強い風が吹き、柳がしなり、見事に飛び移れた。これを見た道風は「バカは自分だ。蛙は一生懸命努力をして偶然を自分のものとしたのに、自分はそれほどの努力をしていない」と目が覚めるような思いをして、血を滲むほどの努力をするきっかけになったという。

どの柳の枝に飛び乗ったのか、と、ちょっと想像を巡らすのも楽しい。

さて、入場料を払って境内に入る。大人が800円、子どもが500円だ。家内と私と親戚の小学生で訪問したのだ、合計2,100円の入場料だ。こんな金額も記録しておきたい。

さて、入り口からまっすぐに五重の塔に向かう。あちこちで人々がこの塔の写真を撮っている。

昔の人がこのような高い木造の塔を建てる技術があったことに驚きだ。木を組み合わせて高い塔を建てるとしたら、おそらくこの高さが限界であろう。

五重の塔

五重の塔の中には、仏陀の像がたくさん安置されている。仏陀の写真を撮りたいが、中は写真厳禁とのことで、撮せない。中はさほど広くはないが、荘厳な雰囲気に満ちている。塔の中心は心柱という巨大が木が支えている。その心柱のまわりに、4仏陀像がある。

講堂の前

金堂と講堂にも中に入る。金堂では、薬師如来と日光、月光の菩薩がある。薄暗い中で見上げると、当時の人々が最大限の力を尽くして建てた仏像の迫力が迫ってくる。

講堂は、帝釈天、不動明王、梵天などの像があった。仏像に詳しい人にはたまらない光景なのだろうが、私には当時の人々の仏教への信仰の篤さを感じ取るのが精一杯だった。