久しぶりに故郷に戻り、近所を散歩した。ふと廃屋を見つけた。昔、若い頃、仕事の帰りに、駅を降りて駅近くの居酒屋に行ったものだった。どうもその居酒屋のようだ。看板などは取り外されてある。

昔、よく行った居酒屋

廃屋と称するには、まだまだ小ぎれいな建物だ。そう、写真だと結構よく見える。でも近くでよく見ると、埃が溜まっていて、塗装も剥がれていて、写真以上に古くて色あせた感じがする。

あの頃は独身だった。家に帰っても何もすることもないので、夕食を兼ねて、ここで飲み食いをした。大抵は焼きそばを注文したな。そしてビールを一本、あるいは生ビールを1、2杯ほど注文した。自分はカウンター席で食事をしていた。

そのあとは、ほろ酔い気分で自宅に鼻歌を歌いながら自宅に向かったのだ。自宅は丘の上にあったので、この丘を登るのがキツかった。その頃は、空き地が多かったが、最近は住宅が増えたようだ。

自分は廃屋などが好きである。もう営業していない商店、操業をストップした工場、そんな廃屋を特集した写真集がある。それを考えると、世の中には、廃屋ファンが結構いるのだと思う。滅びの美学を信奉する人々だ。

自分は、このところ、目の調子が良くない。時々は視界がゆがんで見える。しばらくすると元に戻るのだが、そんなことが10分から20分ほど続く。今はこうやってブログを更新しているが、果たしていつまでブログの更新が続けられるのか心配だ。

自分のこの年は、やはり健康が第一だ。健康である限りは。プラスある程度の金があれば、幸せな老後を送れる。欲望も減って、今は、特に、何かを食べたい、どこかへ行きたい、誰かに会いたいということもない。

シニアらしく慎ましやかに暮らしてゆく。無理をしないで、自分自身に言い聞かせているのだ。