NHKニュース(6月27日)に次のような記事があった。人口の減少に伴う空き家の増加についてである。なお、NHKニュースはすぐに記事が削除されるので、この記事のURLは貼らない。

人口減少を背景に全国的に増えている空き家について、今後、活用や解体が進まなければ、その数は16年後に2160万戸に達し、住宅のおよそ3割が空き家になるという予測を民間の研究所がまとめました。

全国の空き家の数は、総務省の直近の調査では4年前の2013年に820万戸に上り、住宅に占める空き家の割合は13.5%となっていました。

こうした調査を基に「野村総合研究所」が行った予測によりますと、今後、空き家の活用や解体が進まなければ、空き家の数は16年後の2033年には2166万戸と2倍以上に増加し、住宅に占める空き家の割合もおよそ3割に達するとしています。

空き家だが、大都市では少ない。空き家はすぐに売却されて、アパートや建て売り住宅が建つ。大都市は、いまでも次から次とアパートが建設されている。ただ、自分の狭い経験からだが、アパートでも空室が目立つようになっている。

自分は以前は京都に住んでいたが、自分の住んでいたマンションはもう半分近くが空室であった。そのマンションに住む人は、ほとんどが家族持ちであった。マンションの郵便受けには常に新築や中古の建て売りを買わないかと勧めるチラシが入っていた。

同じ金額を払うのならば、マンションの家賃として払うよりは、自宅の長期ローンとして払う方が賢明だろうと考えて、マンションから建て売り住宅に移る人が多かった。そんなことで、私の住んでいたマンションは、建て売りを買うまでのつなぎの住処という感じであった。

京都では、建て売り住宅はすぐに売り切れる。空き家もほとんどない。しかし、地方ではそうは行かない。でも、京都の建て売り住宅は家と家が本当に接近しすぎている。いったん、火事があったら、すぐに延焼だろうな、と感じていた。でも人々は住みたがる。

私の石川県の実家あたりは、3割近くは空き家ではないか。あるいは、都会に住んでいる人が月に一回ほど戻ってきて、窓を開けて掃除をする。それぞれの人は生まれ故郷だろうが、仕事は金沢あたりの都会にしか見つからない。

NHKでは、全国で13.5%の空きや率と言っていたが、田舎や地方では、3割近くが空き家だろう。持ち主も解体するお金がない。また更地にすると固定資産税があがるので、そのままにする人も多い。

最近は、空き家でも税金をかけてくる。私の実家は空き家だが、自治体は空き家の管理費だとして、何か変な名前の市民税を新設して課税するようになってきた。わたしはそのために、6,500円を新たに払わされた。

田舎に空き家があっても住む人はいない。狭くても仕事のある都会に住む人が多いのだ。私も本音は静かな田舎で老後を送りたい。今は年金生活だ。それだけでは、足りないので、嘱託の仕事をしている。田舎では、その嘱託の仕事でさえも見つかりにくい。

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年金生活者でも田舎には住めない。パートや嘱託の仕事が見つからないからだ。年寄りには重要な病院もない。今後は、田舎はどうなるか。保存維持は諦めて、自然にもどすしかないであろう。