昨晩、ひかりテレビで舟木一夫ショーを見た。これは何年か前のショーの録画だろうか。舟木一夫はもう70歳を超えているが、上手に老けていると思う。往年の若さがまだ残っているようだ。

さて、舟木一夫がマイクを握っていた。瞬間、マイクを持つ手の甲がテレビに大きく映った。手の甲は、しわだらけであった。うーん、年齢が現れてしまった。でも、これは仕方がないことだ。私なども手の甲も首もしわいっぱいである。

よく言われるのだが、整形手術でも手のしわや首筋のしわは取れないそうだ。いくら若作りをしていても、ここは実年齢が現れてしまう。

昔、馬を売買するときは、買い手は馬の口を開けてみて、歯がすり減っていたら老馬と判断したそうだ。「齢」という漢字は左側の「へん」は歯という字を当てているが、歯が年齢をあらわすことを示している。

若作りをした人がいて、その人が口を開けるときに注意して見れば、歯と歯の間に隙間がある、つまり歯茎がすりへっているに気づくことがある。年齢とともに歯を酷使していくわけだから、すり減っていくことは生きてきた証であり、威張れることであるとも考えられるが、現代のように、若さが最大の武器となる時代は、みんな若く見られたいのだ。私のような60代後半の老人でも、5歳ぐらい若く見られるとうれしい。

もっとも「40代ぐらいに見える」と言われれば、さすがにそれは皮肉だと気づくのだが。

さて、舟木一夫だが、とにかく、上手に年を取ってきている。手の甲のしわは隠せないが、格好いい老人となっている。私たちに若いころの歌を披露して楽しませてくれる。これは、ありがたいことである。

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