先日、テレビを見ていたら運転免許証の返上が話題になっていた。最近は高齢者の事故が増えている。新聞などでも、高齢者がブレーキとアクセルを踏み間違えて、コンビニに突っ込んだというような事件をよく見る。高齢者はそろそろ免許証の返上の時期ではないか、という番組の趣旨だった。

テレビでは二人の高齢の男性が登場していた。一人は70代の後半、もう一人は80代の中頃の男性であった。それぞれが家族から運転を諦めるように説得され、それでも諦めきれない、という内容であった。

自分は60歳の半ばであるので、テレビに登場したドライバーからするとまだ若い。そして、これまでは事故は起こしていない。速度違反や一時停止のの見落としで、罰金を払ったことはあるが、本格的な事故になるようなことはなかった。

ただ、自分では幾つかの問題点が生じていると思う。一つは、どこに駐車したかが覚えられなくなってきたことだ。忘れ防止のために、大きな駐車場、特に立体駐車場などでは、駐車券に何階の何番の駐車位置かを書き留めるようになった。3階のB駐車場ならば、3-Bと駐車券に書き留めるのである。

次の問題点は、上手くバックでの駐車ができなくなってきたことだ。左右のどちらかに大きく偏ったり、斜めに駐車するようになった。正しく駐車しようとして、何回も切り返しをすることがある。若い人たちが一発でバックの駐車を決めるのを見ていると羨ましくなる。

自分は、運転中は安全運転を心がけて、高速道路なども走行車線を100キロ以下で走るようにしている。時々極端にゆっくり運転の車があるが、その時はさすがに追い越し車線に出て抜かしてゆく。

さて、テレビに出た一人の高齢者は、「自分は長年運転してきた。運転をやめることは自由がなくなることだ」と嘆いていた。たしかに、車さえあれば、どこでも行ける。東京から新潟まで、静岡までぐらいならば、一息でゆくことができる。移動の自由というのは何ともありがたいものである。

そんな自由を手放して、近くの図書館やスーパーや本屋で時間をつぶすようになること。これは寂しいことだ。でも、これらの人々はとにかく代わりの趣味を見つけることだろうな。

私自身は今の車の車検があと2年弱で切れる。もう12万キロ乗ったので、次の車検の時期は買い換えだ。だが、次の車検の時には、新車を買うだけのお金がないのだ。この時が免許の返上の時ではないか。家内は大反対だろうな。家内はペーバードライバーで、運転はしない。私が運転している。

自分たちの住んでいるところは、車は必須である。バスで買い物に行くとなると不便なことはこの上もない。

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自分の年齢だと車をローンで買おうとしても、ローン会社がお金を貸してくれるのかどうか心配だ。やはり、現金でないと購入できないのか。息子の名前で購入して、月々の支払いは自分たちで行うのも一つの手だが、息子は嫌がると思う。

などと、テレビの番組を見ながら、自分の運転免許証について色々と考えてしまう。人間は何歳になっても悩みは尽きないものだ。