『下町の太陽』を見る。U-nextから無料で30日ほど視聴できるという案内が来たので、懐かしい映画の中から『下町の太陽』を選んで、楽しみながら見た。

主人公の倍賞千恵子は今は何歳だろうか。Wikipediaで調べると今年で80歳である。今の写真もあったが、確かに年はとったが、若い頃の雰囲気は残っている。

さて、この映画を私はかなり楽しんでみた。白黒の映画であり、1963年頃の日本の雰囲気が残っている。そろそろ戦後の高度成長期がそろそろ始まるころだ。懐かしい風景を楽しんだ。印象に残っていることは次のようなことだ。

(1)「不良」という表現を使っている。今は、なんと言うだろう。チンピラかな、でも映画ではそれほど悪い意味では使われていない。落ちこぼれ、と言うのか。とにかく、この時代の「不良」という言葉を現代風に言い換えるのは難しい。

(2)中年男性が大声で笑っていて、口の中が丸見えだ。すると奥歯が金歯であった。あるいはメタルがかぶせてあった。今の俳優ならば、すべてインプラントかで口の中は白く綺麗にしていると思った。

(3)工場の昼休みにバレーをしたり、卓球をしたりしていた。今の時代は昼休みはみんな疲れ果ててそんなことは無理だろう。やはり昔は時間の余裕はあったのかな。

(4)みんな、やたらとタバコを吸っている。その当時は当たり前だった光景だが、やはり令和の時代から見るとかなり奇異な光景だ。

(5)正社員になるために、試験があるのだ。令和の今では、働き方をみて正社員にならないかと声がかかるのが普通だ。今は正社員と言ってもやはり忙しくて、責任だけ重くなるので断る人も多いだろう。この時代は正社員とは待遇も格段にあがり、とても魅力的な地位だったようだ。

(6)町がゴミゴミしている。ほとんど舗装はされていない。高齢者は懐かしいと感じるだろう。自分の年齢(70代)だと、もう少し小ぎれいな町並みがいいかな。

(7)町の看板が日本語だらけだ。今は英語やカタカナの表記の看板ばかりだ。どちらがいいと言うことではなくて、やはり時代は異なるなと感じた。

(8)不良たちの一人が胸を病んで故郷に戻ることになった。この当時はペニシリンは発見されていて、もう不治の病ではなくなっていたはずだが、どうしたのか。1963年頃の人には、やはり不治の病というイメージが残っていたのか。

(9)映画の結末はどうなったのか。倍賞千恵子は、正社員となった恋人を選ぶのか、それとも心優しい行員を選ぶのか、視聴者にその選択は任されているようだ。この様な終わり方は視聴者に考えさせるのであり、巧妙な終わり方だと思った。