昨日はU-nextで『海潮音』という映画を見た。面白かった。1980年代の映画だ。いまから40年ぐらい前だ。そして場所は能登半島だ。私の生まれ育った場所だ。
謎の女性が登場する。山口果林という女優が演じている。山口果林という女優さんは知らなかった人だった。でも、何となくミスとリアスな女優だなという感じだったのだ。それでネットで調べたら、この女性は文豪の安部公房と関係があったそうだ。それで、アマゾンには、『安部公房と私』という彼女が愛人生活を送った日々を語った本がある。そして、安部公房は奥さんとは別居しており、この女性と一緒に住んで、安部公房が倒れたのも彼女の自宅だったそうだ。そんなことをこの映画を見て教えてもらった。
この映画では池部良も登場する。ここでは、何か警察の偉い人であり、この山口果林を好きになり、家に閉じ込めておこうとしている。能登の旧家ということで、何となく陰鬱な雰囲気が上手に現れている。私の実家もあんな感じだったな、と懐かしく感じていた。
駅も穴水駅が登場して、急行「能登路」が走っていて、何十年前の懐かしい光景と結びついた。
おそらく、多くの人にとっては、あまり心に訴えることの少ない映画となんたかもしれないが、私には懐かしい場面の連続で興味深く見ることができた。映画のあらすじ自体は平凡という人がいるかもしれない。
また、未だ幼い荻野目慶子が登場するのも魅力の一つである。