「降る雪や明治は遠くなりにけり」という中村草田男による有名な句がある。今日は外が雪が降っているので、「降る雪や昭和は遠くなりにけり」と詠ってもいいかもしれない。自分にとっては、昭和の頃の華々しい時代は、天地真理と結びついているように感じる。彼女は年齢も私と近いし、彼女の生まれた大宮市は私も住んだことがある。

彼女の曲だと、私は『恋人たちの港』が大好きだが、今YouTubeを見ると、私のお気に入りだった横浜港の光景とともに歌うYou]tubeがなくなっている。代わりに牧場みたいなところで歌う動画がアップされている。とりあえず、これをお借りしてこのブログに貼り付けてみる。と思ったが、貼り付けはできない、との表示だ。残念ながらそれは諦める。その代わりに『若葉のささやき』はまだ許されているようだ。これを貼り付ける。この曲も私のお気に入りだ。

とにかく、彼女の圧倒的な愛らしさ、かわいらしさに驚かされる。彼女は自分の魅力を十分に活用できないうちに、つまり時代に押し流されてしまった、ということになるだろう。これはもったいないと思う。よきアドバイサーに恵まれていれば、今頃はゆたかに、でも、ひっそりと、そして十分に納得できる老後を送っていたことだと思う。

おそらく昭和の時代は女性が十分に学習できる環境ではなかった。まだ男尊女卑の時代であり、周りの男の言う通りに、従っていた時代だ。彼女の周りは利用とする男ばかりであったろうと推察する。今の時代に生まれていれば、女性はもっと賢い生き方を選択できたし、人気はもちろん長く続いただろうし、老後も安泰だったろうと思うのだ。

そんなことを考えながら、昭和という時代を、そとの降る雪を見ながら懐かしむのだ。