映画やドラマに登場する女優さんたちは美人がほとんどである。しかし、なぜ女性の場合は、顔の美醜が大きな問題になるか、不思議である。

女性から見て、男性は背が高くて、運動神経が優れている人を好むのは意味が分かる。そのような男性は獲物を狩る能力が高くて、パートナーとなった女性に食物と安全を提供してくれるからである。現代では、年収が高くて、快適な生活環境を提供する男性が好まれる。これも、出産と子育てという女性にとっては他から保護を受けないといけない時期に安心できる環境を提供してくれる男性なのだ。つまり、男性の体格、運動能力、年収などは女性にとっては魅力になることは分かる。それによって女性自身や子どもの生存する確率が高くなる。

しかし、女性の美しさは男性にとってどのような利点があるのだろうか。たとえば、胸が大きいというのは母乳の出がよくて子育てには有利であるから男性が好むのは分かる。よって子どもの生存の確率が高くなる。しかし、美人は何の利点があるのだろうか。

美人の方が男性に好まれるのだが、それは自然界において生きてゆくうえで有利が点があるから、男性が好むようになったはずである。しかし、美人ならば、その人の生きる確率、子どもの生きる確率が高くなる、ということはない。

自然界では生きるうえで利点のある特質を持っている異性を人間は好むように進化してきた。身体が大きいとか胸が大きいなどのように生存・子育てに有利が条件を備えた異性を自然と好むようになってきた、進化の中で、次第に本能に組み込まれてきた性質である。

女性における顔の場合、何の要素が美しいということになるのか。年をとって顔に皺やシミが増えてくれば、子どもを産む年齢を過ぎているという信号を発しているのであるから、若い男性が興味を持たなくなるのは当然である。でも、若い女性の間でも、美しいとか、地味顔だとかという区別がある。

おそらく、これは私の勝手な想像なのだが、男性に対して保護したいという意欲を駆り立てるかどうかという点がポイントだと思う。つまり幼児や子どもに近い雰囲気をかもし出す顔が魅力あるのだろうと思う。子どもの顔は成長につれて次第に大きくなる。ところが眼球は生まれたときの大きさからあまり成長しないので、子ども時代は相対的に大きな目玉をしている。つまり目が大きいことが美人や可愛らしさの条件になるのだろう。目を大きく見せることで、つまり睫毛を目立つようにしたり、二重にすることで、魅力が増す。

歯並びが綺麗だと、食べ物をしっかり食べる能力があることを示している。つまり健康であることを示すので魅力が増すのである。もっとも、これは男の魅力の一つでもある。

口はどうか。口が大きいと食べ物をしっかりと捕食することができることを意味するので、これまた魅力を増すと思うのだが、口が大きいと魅力が増すという説はあまり聞いたことはない。

鼻だが、これは空気を取り入れるので、大切である。北に住む人は空気が冷たいので、肺に入れるまでに空気を暖める必要がある。そのために鼻が高くて、鼻の管を長くしている。熱帯地方に住むならば、空気はすでに暖かいので、鼻の管の長さは短くていい。つまり、鼻は平たくていいのだ。現代では鼻の高い方が好まれるが、これは文化的な理由だと思う。元来、北に住んでいたヨーロッパ人たちが現代では政治的・軍事的・経済的に優位にあるので、その人たちの外見を好むのである。日本に住んでいる我々は、本来は、高くもなく低くもない鼻が気候的には一番自然だと思うのだが。

色が白い方が好まれるが、これは外で野良仕事をする必要のない階級出身者ということを示すのだろう。そのような金持ち階級の人を好む傾向があったからか。

などと愚考するがよく分からない。このテーマはこれ以降も追って行きたい。