2015-08-06
『ブラームスはお好き?』とサガンの小説のタイトルにあった。自分は読んでみようとして、面白くなくて数ページで挫折した経験がある。そこで、再度、Aimez-vous Brahms? と自分に問いかける。
自分の答えは、”Oui” である。交響曲2番と交響曲3番が特にお気に入りである。むかし、LP盤でしか音楽を聴くことのできない時代があった。(今はYouTube やiTunes で自由にどこでも聴くことができる。)自宅で、LP盤に針を下ろして聴き始める。いとも霊妙な音楽が鳴り始める。崇高な儀式を始めるかのように、姿勢を正して聴く。
自分は好きな交響曲でも好きな楽章と苦手な楽章があり、全部を通して聴くのは稀であった。でも、ブラームスの2番、3番はどの楽章も飽きない、充実していて素晴らしい。そう、ミュンシュの指揮の2番、フルトベングラーの指揮の3番がとても素晴らしい。ただ、1番は出だしが安っぽくて苦手だが、4番なら、ワルター指揮の盤など大好きである。
ヴァイオリン協奏曲では、シゲティのわざと下手に演奏しているのではと思わせるような盤も好きである。タブルコンチェルトや2番のピアノコンチェルトなども好きだった。有名なドイツ鎮魂歌は、冒頭の歌詞 Selig sind… などは記憶にあるが、最後まで聴いたことはない。最後まで聴き通したくなるような魅力はなかった曲だと思う。
今はクラシックのレコードは実家に置いてあり聴くことも少なくなった。時々YouTubeなどで聴くこともある。今はバッハばかり聴いている。若い頃に好きだった曲を聴くのは、その曲そのものの魅力というよりも、その曲と結びついた思い出に浸りたいという気持ちからである。