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週刊文春の4月13日号には、「東芝“原発大暴走”を後押しした安倍首相秘書官」というタイトルが出ていた。一見すると、「東芝の原発大暴走を後押ししたのは安倍首相」という風に読み取れる。

昔、電車の中で見た週刊誌のタイトルだが、「安倍首相が汚職」と書いてあったので、エーツと思ってよく見ると、安倍首相のあとに「遠縁の男」という字が小さく書かれてあった。これが週刊誌のお得意のやり方だと思った。

ところで、今回の話だが、「安倍首相の秘書官が東芝の原発大暴走を後押しした」ということだが、秘書官が安倍首相の権威を利用して東芝の暴走を後押ししたと読み取れる。この人は今井尚哉という人だ。

時系列で見ていくと、次のようになる。

2006年1月23日に東芝のアメリカの原子力会社ウエスティングハウスの購入が確定される。
2006年9月26日から2007年8月27日の第一次安倍内閣で今井尚哉氏は内閣総理大臣秘書官であった。
2011年に東日本大震災が起こる。福島第一原子力発電所が被害を受ける。
2011年6月に今井尚哉氏が資源エネルギー庁次長に就任する。
2012年に今井尚哉氏は第2次安倍内閣の発足にともない、内閣総理大臣秘書官に就任した。
2017年にウエスティングハウスが破産申請をしている。

この年表を見た限りでは、今井尚哉氏が秘書官に就任したのは、ウエスティングハウスの買収が確定してからであるので、秘書官としての地位や権威を利用しようがない。今井尚哉氏は2006年の9月から第一次安倍内閣で内閣総理大臣秘書官であったが、その以前から東芝のウエスティングハウス買収の話は進んでいたのだ。

さらに、週刊文春は東芝によるウエスティングハウスの買収を「大暴走」と評しているのだが、2006年の東芝による買収の時には、大きな話題となったのだが、その時は週刊文春は「大暴走」とは言っていなかった。その時から「大暴走」だと言っていれば、人々は文春の今回の見出しを納得するのだが、今頃言い出すのでは、後出しじゃんけんである。

2011年の東日本大震災によって、世界の原子力発電所を建設しようとの動きがストップしてしまった。そのことで、ウエスティングハウスの経営もおかしくなったのである。それに連動して親会社の東芝もおかしくなってきた。

WikimediaImages / Pixabay

今日の「東芝の苦境の責任は安倍首相にある」のだ、と取れるようなタイトルを付けて週刊文春は売り上げを伸ばしたいのであろう。要は印象操作によって売り上げアップを狙ったのである。

自分は週刊誌のタイトルの付け方にはいつも注意している。騙されないようにしている。情報化時代をきちんと生き抜くためには知恵が必要である。