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近頃、ホテルの予約が難しくなった。東京に出張に行く時は、10年以上も昔は前日ぐらいに電話を入れても大抵はどこも空室があったものだ。しかし、最近は、一週間ぐらい前では満室であると断られることも多くなってきた。一月前ぐらいから予約を入れなくてはいけない。しかも値段が手頃だった安ホテルが値上がりをしている。もう6千円ぐらいでは、ホテルはあまり見つからないようだ。
ビジネスホテルでは省力化が進んでいる。私が先日泊まったホテルは、支払いは自動精算機にクレジットカードを挿入する。それから、受付で渡されたカードキーを挿入する。するとカードキーが有効化される。そのカードはエレベーターに乗る時にも必要である。エレベーターに乗ってから、読み取り装置のようなところに、そのカードキーを押し当てると、エレベーターが動き出す。それから目的の階のボタンを押すのだ。
海外ではそのようなエレベーターは以前から存在していたが、日本でもこの防犯タイプのエレベーターが増えてきている。やはり防犯への関心が高まっているのが理由であろう。
私は、宿泊した日はホテルの近くの食堂で夕飯をとった。入り口で食券を自動販売機から購入する。ボタンを押して好みの皿を選ぶ。その券をウエイトレスの女性に見せると、しばらくすると注文品が来る。
先日、和食の店に入った。そこではウエイトレスにオーダーするのではなくて、テーブルに置いてあるタブレットに注文するのだ。タッチュパネルを使って注文する。なるほど、これならば、注文を間違えたなどのトラブルはなくなる。人手不足の解消にも役立つ。なお、この店は、お金の支払いは、食事の終わった後である。
サービス業界が人手不足に対応しようとあの手この手で工夫を凝らしている。むかし風ならば、ウエイトレスが来て、注文品を聞いてから、しばらくしてからウエイトレスが食事を運んでくる。その方が自分には安心するのだが、もうそのような形式の食堂は高級レストランだけになるのだろう。
最近ではさらに徹底している。台に並んだ皿の中から、自分の好きな皿を選び、そして選び終わったらレジで清算をする。それから皿をテーブルに運び食事をする。食べ終わったら、トレイごと返却口に戻す。社員食堂や大学内の食堂はだいたいそのような形式である。
だんだん味気なくなってきている。人手不足なのだろう。人手不足と言うが、高齢者はいい職が見つからないと嘆いている。高齢者に是非とも働く機会を与えてもらいたいものだ。もっともレストランで、ヨボヨボの爺さんが食事を運んできたら、食欲も失せるかもしれない。それはやはり、若い女の子でないと食も進まないかもしれない。
サービス業でも徐々に人の姿が消えてゆき、だんだんと機械との触れあいだけになってくる。他人と接するのが苦手という人には好都合な世の中になってきている。