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NHKスペシャル取材班による『老後破産、長寿という悪夢』(新潮社)は何回も読んだが、今日も再読した。何回読んでも、老後破産の恐ろしさが身にしみて感じられる。身体が緊張してしまう。

この本は老後破産の論理的な説明ではなくて、実例を取り上げているので、話が具体的であり身近なこととして読むことができる。

登場するのは、大抵は70代か80代のお年寄りである。年金は全くないか、あるいは10万円ぐらいである。年金がないお年寄りは、貯金を少しずつ取り崩してゆくわけだ。あるお年寄りは(渡辺さん)、現在は300万ぐらいあって、毎月7万円ほど貯金を下ろしている。そのままでゆくと、4年以内に貯金ゼロになるのだ。大きな病気をすると貯金ゼロの日がもっと早くくる。

10万円ぐらいの年金があるお年寄りは、むしろ運がいい方かもしれない。3万円ぐらいの安アパートにいれば、7万円ぐらいで生活をするのだ。一人で健康ならば、それは何とか可能かもしれない。でもこの本に登場するお年寄りはほとんどの人が何らかの病気を抱えている。

渡辺さんは心臓が弱いので酸素チューブをつけなければならない。外出するときは、キャリアバッグに酸素ボンベを積んで、そのバッグを運ぶのだ。この人はいつ倒れてもおかしくない状態だ。

武田さんという人は、12万円の年金があるが、アパート代が3万5千円、医療費が1万5千円など、何やかんやで残高はゼロである。武田さんの場合は、高血圧や糖尿病という持病を抱えているので大変なのだ。

ただ、これらの人々はまだ自分で体を動かすことができるからいい。脳梗塞などで体が動かなくなったらどうしたらいいのか。

PublicDomainPictures / Pixabay

私が家内と話すのは、最近はそんな話題が多くなってきた。一方が逝ったら、残った方はどうするのか。そのそも一方が大病にかかったら治療費はどう出るのか。家内は最近はがん保険に入った。家内はまだ60前だから何とか保険は見つかった。私はすでに65歳を超えているので、加入できる保険は見当たらない。若い頃に保険に入っておけばと思ったが、ちょっと遅しである。

とにかく、今、自分ができることは健康であり続けることだ。職場まで歩くこと、酒を飲まないこと、少食で野菜中心にすること、これだけで健康年齢を5歳ぐらいは伸ばすことはできそうだ。

自分は、若い頃の夢、ゆとりある隠居生活を夢見たが、これはなかなか無理だ。この年(60代後半)になっても働かなければならないようだ。とにかく、この本『老後破産、長寿という悪夢』を何度も読んで、自分がどうすべきか指針を得たいと思う。