青森県の黒石市の中学2年生の女の子(葛西りまさん)がいじめを苦にして自殺をした。

写真コンテストがあり、葛西りまさんが被写体となった写真が一旦は市長賞に選ばれた。祭りの写真コンテストの事務局となった黒石観光協会が、この写真を最高賞である黒石市長賞に選んだのだ。しかし、後日、この女の子が自殺をしたと聞いて事務局は自殺した人を被写体とするのはふさわしくない、との理由で受賞を取り消した。

それに対して抗議の電話やメールが殺到して、事務局では再度検討して、受賞復活としたのである。

昨日(21日)のブログでは、電通で自殺した24歳の女性について所感を述べた。今日は中学2年生の女の子の自殺について所感を述べてみたい。

まず、若い人が自殺すると自分はすぐにその親御さんの気持ちはどうであったか、と深く同情してしまう。自分の子供が10代や20代で、これから素晴らしい未来が待ち受けているだろうに、その子供が亡くなるとは、これほど悲しいことはないだろうと思う。そして、自殺のきざしを察知できなかった自分を強く責めるかもしれない。

踊っている女の子の写真を見る。解説では、明るい笑顔だと述べているが、自分には何となく寂しげな顔にも見える。でも、この時点では、健気に生きようとしているように思えるのだ。

この写真の素晴らしい点は、何と言っても赤い傘をバックに、まるで太陽の中に少女が浮かび上がったように見える点である。赤いハチマキ、白い祭り着、黒い帯、白黒赤のコントラストが見事で、自分のような写真の素人でも素晴らしい写真だと分かる。

葛西りまさん
葛西りまさん

中高年の人の自殺は、経済的な問題か健康上の問題であろう。膨大な借金を背負ってしまった人が自殺をするのは、ある意味で仕方がないかもしれない。あるいは、病気の苦しみで、それを逃れるために、自殺するのも理由は分からないでもない。

でも、若い人の自殺は、ちょっと環境を変えるとか、視点を少々ずらすと解決策が見えてくる場合が多い。ただ、問題は、その視点をずらしてみるという余裕が本人にはなくなってしまうということなのだろう。

自分には二人の子供がいるが、晩婚で生まれた子供なので、まだ大学生だ。無事に育って、無事に大学を卒業してほしい。自分は祈るような気持ちだ。