福田次官のセクハラ問題はまだマスコミを賑わせている。「麻生大臣は辞職すべきだ」と野党側は主張して、与党側と野党側は対立している。

男女間のセクハラ問題は、野党側でも与党側でも起こりうる。もちろん、マスコミの中でも生じる。でも、自分の側で生じたセクハラ問題は黙っているが、相手側のセクハラ問題は声高にして非難する。であるから、「セクハラは自民党の体質である」とは限らず、「野党側やマスコミ側の体質でもある」と言えよう。

これは、個別の案件として処理するのではなくて、構造的にセクハラが生じやすい点に注目して、取材の在り方、報道の在り方自体を変えていくしかないであろう。

ところで、女性記者は名前が知られてしまった。一躍有名人になってしまった。それもかなりネガティブなイメージが付いてしまった。この記者は、今後取材を続けることが難しくなった。テレビ朝日でも、この記者をどのように取り扱っていいか迷っているだろう。

これだけ、顔と名前が知られてしまったのだから、いっそ独立して、フリーの記者、執筆活動、講演活動としても生きていけるだろうと思う。

これからもセクハラ事件は絶えることはないだろうから、その度にコメントを求められることになると思う。

女性記者は名前が知られるような事態は予想していなかったのだろう。本人としては不本意な展開になったのだが、記者になるほどの人だから精神力もかなり強くて才能もあるだろうと思う。組織の加護がなくても十分に生きていける人ではないか。


セクハラ問題の真相はわかりずらい。福田次官とすれば、何回も酒を一対一で飲んで、会話も弾んで、ルンルン気分だったろう。妙齢の美しい女性との会話は、男ならば誰でも大喜びになる。女性が嫌悪感を持ちながら自分に接していたとは夢にも思わなかったろう。とにかく、酒の上の話を録音されたら困る。酒の上では、誰もがヤバい話の一つや二つをしているのだ。

よく、お店に入ると「この店は防犯カメラで監視しています」という掲示がある。これは万引き犯を捕まえことが目的ではなくて、万引きという行為を躊躇させる目的だ。最初から、万引きという行為が生じないように設置されているのだ。

女性記者も録音すると言うと、セクハラは生じなかったかもしれない。しかし、「今日の会話は録音されています」と言うと取材そのものが成り立たなくなる。隠し録りは仕方がないかもしれない。現在では、録音の装置が小型化して、ペンぐらいの大きさだ。記者は取材するときは、相手が述べたことを確認するためにも、特に固有名詞などを再確認するためにも、ボイスレコーダーは必須のアイテムだ。

女性記者は「身を守るために」隠し録りをしたと言うが、本当だろうか?要は取材目的であり、あとで気づいたら、セクハラの告発に使えると気づいたのであろう。飲み会のお金はテレビ朝日から出ているのならば、組織の一員としての取材であり、録音データはテレビ朝日に属する。お金は福田次官が全額払ったとしたら、男が女に奢った。楽しい時間を過ごせたことに対するお礼になる。録音データは自分の所有になり、使い方は自由だ。

とにかく、女性記者は今は所在が分からない。今、顔を出したら、人々から質問攻めにあって、都合の悪いことがバレてしまうと恐れているのか。ただ、これだけ大事になっているのだから、被害者が出てきて、説明してくれれば事態は明らかになる。現時点では、分からないことばかりで、勝手な推測だけが一人歩きしている。

ボールペン型ボイスレコーダー