「ZOZOTOWNの前澤社長の行動が成金趣味だ」とか、「金を見せびらかしている」とか批判する声がたくさん上がっている。「そんな金があれば、本当に困っている人に配れ」とか「ZOZOTOWANの社員の給料を上げることに使え」などである。

社長の行動に対する注目は社会現象になっているとも言える。一億円を百人に配るという新春お年玉の企画の影響力は大きい。ネットでも大騒ぎになった。

Twitter で「前澤社長」で検索すると、同じような企画を持ち出す人が沢山いる。「私も前澤社長に見習って一億円を百人に配ります。RTして下さい」というツイートが10個以上も見られた。下の画像はそのうちの一つだ。要は騒ぎに便乗した人ばかりだろうが、本当にそのような企画を考えている人がいるのかもしれない。

前澤社長に便乗

何だか楽しくなってくる。とにかく、あまり堅苦しいことは言わないで、みんなお遊びだと思って対処すればいいではないか。前澤社長は面白い人だ。大企業の悪徳企業家という印象はなくて、子どもぽい人でお金で楽しく遊んでいるという印象だ。

多くの会社が海外の会社にお金を送金して節税・脱税をしている。アマゾンが日本ではほとんど税金を払っていない点はよく知られている。ユニクロの柳井社長はオランダの会社に352億円の配当を送金して節税をしている。おそらく税法上は問題のないやり方なのだろう。ただ、日本で税金を払わない点は問題だ。でも、そのあたりを批判する人はいない。要はからくりが分からないからだ。賢く、ひっそりと目立たないようにしているのだ。

ところが、前澤社長は見える形でお金を消費している。海外に節税会社をつくらないで、堂々と日本に税金を納めて、その金額をも公表している。その大胆さには私は驚く。馬鹿正直さに驚く。私が前澤社長だったら、柳井社長のようにこっそりとため込むだけだ。

ところで、会社が倒産するのは、事業を拡大することで失敗をすることが多い。ZOZOTOWNがこれだけの金を事業拡大に使えばとも思うが、そのような発想をしない点が面白い。事業拡大は金食い虫だ。でも企業家は事業拡大をしたがるものだ。そして、失敗する例もある。前澤社長はそんな発想はないようだ。金を遊びに使うのだ。事業拡大で失敗するよりは安全な方法かもしれない。

前澤社長は、個人的な趣味にお金を使う。そして、わざと見える形で使うのだ。すると、それに飛びついて批判する人がでてくる。

「月旅行するお金があったら、貧困で苦しんでいる人に使え」という批判だ。でも、貧困で苦しんでいる人を救うのは政府の仕事だ。一民間人の仕事ではない。前澤社長ができることはできるだけ、たくさんお金を使うことだ(ため込まないで)。10億円の美術品を買ってもらいたい。すると、そのお金は回り回って経済を豊かにするのに使われる。10億円のお金は消えてしまうのではない。次の人が使うことで、さらに次の人が使うのだ。

とにかく、どんどん使ってもらえればいいと思う。前澤社長は会社の宣伝費と思って使っているのだろうが。