2016-01-14

今日はなぜか本屋に行って、ホリエモンの書いた本を買ってみた。堀江貴文著『本音で生きる』(SB新書)である。通勤の電車の中で読みふけってしまった。結論的に言うと、面白い。

私よりも20歳ほど若い人だが、自分よりも老成していると言うか、人生経験が豊富なせいか、言うことが自分の体験に裏付けられていて納得できる面も多い。いくつか紹介したい。

(1)他人がどう思おうと意識するな。他人は自分のことで精一杯で、あなたのことなど、まったく気にしていない。
(2)やり方などない、すべてがトライアンドエラー(試行錯誤)なのだ。
(3)5分間で終わる仕事は片っ端から片付けよう。メールの返信などはすぐに終わらせろ。

このあたりの話が面白かった。(1)の他人がどう思おうと意識するな。たしかに、人間は自分は世間の注目を浴びていると思うが、他人は誰も自分のことで精一杯である。他人のことなど気にしている暇はない。であるから、大恥をかいたと思っても、それは自意識のなせる技であり、誰もそんなことは覚えていない、すぐに忘れる。なるほど。

今のベッキーと川谷絵音のスキャンダルも半年もすれば誰も覚えていないだろうから、二人は思う通りの道を突っ走れと、ホリエモンはアドバイスをするのだろうな。

(2)「やり方などない」というのは自分もまったく同意する。どれ位失敗を重ねたかで、人は成功に近づくと言えるだろう。どんなことでも実際にやってみないと分からない。どの道がいいとは言えない。たくさんやってみて、自分に合った方法を発見していくことがポイントであるとのこと、なるほど。

(3)「5分で終わる仕事はすぐに終わらせろ」。たしかにそうだ。自分は今、手紙を書かねばならない。それから、ソフトバンクに関してある手続きをしなければならない。すぐに取りかかればいいのだが、面倒だと思ってなかなか取りかかれない。すると積み重なってそれがストレスになる。すぐに立ち上がってケリをつければいいのだが。

また、メール発信などはスマホという便利のものがあるので、すぐに行えと述べている。また隙間時間を有効活用しろとのアドバイスもそうだと肯いた。


いろいろとためになることが書いてあった。しかし、人間関係はかなりドライなことが書いてある。結婚生活など嘘だと言っている。とにかくホリエモンは新しい時代の人間関係を模索しているようだ。

だが、「本音で生きろ」と言っているが、それができないから苦しいのだ。人間がみんな本音で生きるようになれば、殺伐とした大変な世界になるだろう。人間は仮面をかぶって演技しながら生きているから、一人ぐらいは変わり者がいても、その人は本音で生きることができるのだ。全員が本音で生きたら、世界は成り立たなくなる。

つまり、ホリエモンの唱えることは、「大多数の人はできない」ということを前提にして、「少数の人」に本音で生きろと述べているのである。でも、この本を読むと自分は「少数派」として生きるのも悪くはないな、という気がしてきた。

再度、ゆっくりと読み直してみたい。それだけの価値のある本だ。ただ、もう少し批判的に読んでみたい。

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