2016-05-29
自分は今年の3月31日にある学校を定年退職した。そして、4月1日から嘱託というような形である学校で働いている。嘱託という形であるから、給料は激減した。
先日、5月13日付で日本私立学校振興・共済事業団から通知書がきた。それは6月15日から支給になる自分の年金の決定額が記されていた。その通知書を読むと、年金の支給はほとんどないことが分かった。年金の支給は「停止」とあって、事由は「在職中」と記されてある。
嘱託でもたしかに「在職中」であるが、ほとんど年金が出ないならば、嘱託の仕事をする意味がない。
通知書をゆっくりと読んでみると、法律改正によって年金額が改定されたのでお知らせする、とある。同封の『共済だより』には、年金額は、物価や賃金の変動に合わせて改定されるので、それに応じて再計算した金額を通知するものである、と書いてある。
すると、この通知書は、人々の新しい職場での給料に則して年金額を計算した金額を通知したものではなさそうである。そもそも、共済事業団は人々の新しい職場での給料は知らないだろう。
昨年の秋に送られてきた通知書には、以下のように書いてある。
65歳前で私学に在職している場合
①基本月額と総給与月額相当額の合計額が28万を超える場合、その合計額の増加2に対して基本月額1の割合で支給停止されます。65歳以後に私学に在職している場合
①基本月額と総給与月額相当額の合計額が47万を超える場合、その合計額の増加2に対して基本月額1の割合で支給停止されます。
実はこの意味がよく分からない。例えば、65歳前に50万円もらっていた人は、差額22万(50万円マイナス28万円)の半分が支給停止されるということか。(しかし、どうしてこんな面倒臭い書き方をするのだろうか?わざと分かりにくくしているとしか思えない)
それで、ネットを調べていくと次のような説明を見つけた。
問: 再就職先の給料が4月から減額になったのですが、標準報酬月額は改定にならないのですか。 また、何か手続きが必要なのですか。
答: 再就職に伴う年金の一部支給停止額は、停止の対象となる月の前月における標準報酬月額を 用いて計算しますが、標準報酬月額は給料が変動してもすぐには改定されません。 厚生年金保険では、毎年4月から6月までの報酬月額の平均を基に、その年の9月から翌年の8 月までの標準報酬月額が決定されています。しかしながら、変動した月以後3ヶ月間の報酬月額 の平均に基づく標準報酬月額が、変動前の標準報酬月額と比較して、その等級が2等級以上増 減する場合には、勤務先の届出により給料が変動した月から4ヶ月目の標準報酬月額から改定 することとされています。従って、4月に給料が減額した場合は、4、5、6月分の報酬の平均による 標準報酬月額が2等級以上変動する場合は7月から、1等級の変動の場合は9月から標準報酬月額が改定されることとなります。 なお、年金の一部支給停止額は、標準報酬月額が改定された月の翌月分から変更されることとなります。 また、標準報酬月額の変更については、勤務先が日本年金機構等に届出を行い、日本年金機 構等から共済組合が情報の提供を受けますので、受給者の方が共済組合へ直接お手続きいた だく必要はありません。
何となく分かったのだが、今度の6月の支給の時には、まだ昔の給料(標準報酬月額)で計算されるのだが、8月の支給の時には、新しい職場での給料水準に応じて、年金が支給されるということのようだ。
こんな面倒臭いシステムを作り上げたのはどうしてか。年金の担当者でもよく分からないのではないか。