先日、友人と話しをしていた。その友人の母親は現在は94歳だそうだ。そして、驚くことに、1,2本は差し歯だが、残りのほとんどが自分の歯であると教えてもらった。今は施設に入って、介護度が4ぐらいである。つまり寝たきりなのだ。トイレも自分では行けないで、おむつに便はしている。そして介護士さんが毎日おむつを替えてくれる。足腰の筋肉は弱っているのだが、食事はきちんとできるそうだ。介護士さんがスプーンで食事を与えてくれると、誤飲することもなく、自分で食事ができる。車いすで時々は館内を回って、気分点転換をするそうだ。

友人の母親は歯を一日に三回今も磨いている。どうやって磨くのか、介護士が行うのか、言語聴覚士が行うのか、そのあたりは聞かなかったが、たぶん、食事後は洗面器を持ってきて、介添えをしてもらいながら、歯を磨くのではないか。でも、自分の筋肉ではできないのかもしれない。介添えの人にお願いするのか。でも、歯の裏側などは、本人でないと歯を磨く案配が分からないのでは。そんなこと自分はいろいろと考えた。ともかく、90歳を超えてほとんどが自分の歯であるのは立派である。

自分の子どもが小学生の頃、学校で、「80歳になっても20本は自分の歯にしましょう」と言われて、歯磨きを学校で励行していたことを思い出した。

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私の母親の時は、50歳を少し超えたぐらいで、歯が全部抜け落ちて入れ歯になってしまった。そしてそれから入れ歯である。介護施設に入ったときも、寝る前は入れ歯を外し、そして入れ歯を掃除していた。それもだんだんと自分ではできなくなり、介護士さんが行うようになった。そして、食べ物も自分では摂ることができなくなり、胃瘻で栄養補給して、最後にはそれも不可能になり、点滴で栄養補給となった。そして、肺炎というか老衰でなくなった。84歳だった。

自分は60代の後半だが、まだ歯は大丈夫である。朝飯と夕飯のあとは、歯磨きをしている。職場でも昼飯のあとは歯磨きをしている。歯医者に行くと歯医者さんから、「よく磨かれている」と賞められる。でも、94歳までほとんどが自分の歯である自信はない。とにかく、大事な歯だ。大事に大事にしていこう。