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『若い二人の心斎橋』という曲は大好きだ。自分が何歳頃か、この曲が流行したのは。三田明と吉永小百合がデュエットで歌うのである。三田明は清潔感溢れる少年で顔もその当時の典型的な美少年であった。一方の、吉永小百合は、芸能界一の美女であった。美男子と美少女のデュエットで、作詞作曲も気合いをいれて作ったようであるから、流行らないわけがなかった。
発売は1964 年11月だそうだ。今から、54年前の音楽だ。自分は中学生の頃の音楽だ。一番感受性の高い時期だ。その歌詞のすばらしさに自分は圧倒された。
浪速の夜霧にガス灯が
青くうるんで君は来る。
いつもやさしい橋の上
あの子の髪もなびくよ彼に
心斎橋は心斎橋は
若い二人の会うところ
「ガス灯」と聞くと何かロマンティックな感じがする。54年前でも、すでにガス灯は電気に代わっていたが、それでも「ガス灯」は神秘的な雰囲気をかもしだすものだ。元々の歌詞には、「ガス燈」と旧字体で書かれている。
中学生の頃に、あこがれた曲、そしてこんなロマンティックな恋愛をしてみたいとあこがれたのだ。こんな橋の上で恋人の来るのを待つなんて、そんな瞬間が自分にも訪れることがあるのかなと思ったりした。
ところで、数年前に大阪の心斎橋を訪ねる機会があった。初めての訪問だ。かなり期待して行ったのだが、心斎橋はもう橋ではなかった。つまり、川が埋め立てられて、川のあった空間には地下鉄が走っているのだ。心斎橋は単なる横断歩道になっているのか。何と、期待外れなことか。
とにかく、いろいろと写真を撮ってみた。川はない。もう橋ではない。こんなところで、若い二人は待ち合わせはできないだろうと思う。でも、せっかく来たのだから、ロマンスのかけらぐらいはあるだろうと思ったのだ。成果は下の写真である。
昼頃だったので、夜ならば、もう少しロマンティックな雰囲気かなと思った。その日は、道頓堀の方までも行き、そこも写真を撮って。
ところで、YouTube で二人の歌声を聞くととても、懐かしい歌声である。ここにアップしてもいいのだが、著作権の問題で削除を依頼されるかもしれないので、ここには貼り付けない。関心のある方は、是非ともYouTube で聞いてほしい。