子どもは正直だ、と思う。親戚の小学生が私の耳を見て、「あつ、おじちゃん、耳から白い毛が出ている」と大きな声で言うのだ。家族たちは大笑いする。

そう、どうしてか、このところ、耳からの白い毛が伸びてくるのである。ときどき、家内に切ってもらう。この前は、QB House で髪を切ってもらっていたら、スタッフの人が耳の毛を切りましょうか、と言ってくれて、切ってもらった。時々、サービスで耳の毛まで切ってくれる。

ネットで調べると、これは加齢と関係するとある。加齢とともに毛の生え変わる周期が長くなるそうだ。つまり、若い頃は、毛周期が短い、そのために、うぶ毛の段階で抜けていた。しかし、加齢とともに、毛が抜け落ちずに、成長を続けるようになる。すると、細かったうぶ毛部分に続いて、うぶ毛よりも太くてかたい硬い毛が生えてくる。さらに毛の長さも長くなるので、目立つようになるそうだ。

耳の毛が伸びるのは男性ホルモンとも関係するので、女性の場合は何歳になっても耳から毛が伸びてくることはない。そんなことまでネットで調べて分かった。

実はこのところ、眉毛もぐんぐん伸びてくるので困っている。これも加齢現象である。むかし、村上富市という総理大臣は白い眉毛が長いのが特徴的であった。テレビで見ていると、この長い眉毛もシンボルマークで、それなりに格好はつくな、という感想を持った。

さて、自分は鏡を見ると、髪もほとんど白髪になってしまった。そして、てっぺんが薄くなり始めている。自分の父親もこの年頃から髪が真っ白になり、そしてだんだんと薄くなっていった。

鏡を見ると、自分は亡父に似てきたと思う。若い頃は自分は父親と全然似ていないな、と思っていた。しかし、年を取ると、父親と似てくるので不思議である。

父親が逝った年は76歳だが、自分はその年齢まで達することがあるかな、とも考える。祖父が逝った年は78歳だ。すると、自分はだいたいこの年あたりで、お迎えが来そうだと見当がつく。

今はまだ健康であるが、糖尿病にややなりかけである。血圧の薬を飲んでいるが、自分は60代の男にしては、まあまあの健康状態かなと思っている。

酒を飲むことを控えること(禁酒)、食べる量を減らすこと(節食)、運動すること(散歩)が、自分ができる長生きのコツなのだ。でも、まだ人ごとのように感じている。まだ、追い詰められた気がしていない。自分はもう少し真剣に自分の健康に向き合わないといけないのだ。