2015-10-05
日本人の平均寿命は長いとよく言われる。日本経済新聞の7月30日の記事に以下のような記述がある。
2014年の日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳で、ともに過去最高を更新したことが30日、厚生労働省の調査で分かった。女性は3年連続世界一、男性は前年の4位から3位になり、世界有数の長寿国であることを改めて示した。14年生まれの女性の半数近くは90歳の卒寿を迎えると試算した。
先日医者の友人から聞いたのだが、彼の病院では3分の1近いの患者さんが胃瘻で栄養補給だそうだ。彼の病院はいわゆる看取り病院なのだ。
北欧やアメリカでは、胃瘻しないケースが増えていると聞く。それは口から栄養を補給できなくなったら、その人の終わりと考えて無理な延命措置を行わないそうである。無理な延命措置はかえって反倫理的な行為であると考えると聞いたことがある。医者の友人の話によれば、アメリカでも一時は胃瘻が流行したが、その反省から今では減っているそうだ。
日本人の平均寿命が長いのは、胃瘻をしているからなのか。ネットで調べた限りでは。そのあたりきちんと述べてあるサイトは見つからなかった。1,2 年は胃瘻によって平均寿命は長くなっているのかもしれない。
しかし、自分の肉親がそのような事態に面したらどうするか。私の母親は医者の勧めで胃瘻の手術をしたが、それによって一年半ほど延命できた。その間いろいろとポツリボツリだが、話をしたりできたので、私としては良かったと考えている。
さて、自分の時にはどうするか。ネットである人が「将来、原因がなんであれ、終末期になり、口から食べられなくなったとき、胃ろうを含む人工栄養などの延命処置は一切希望しない」を書面にして、かつ、子供達にも、その旨しっかり伝えます。」と言っていた。
なるほどと思うが、自分にはそんな覚悟はないな。一日でもいいから生き延びたい、が本音か。でも認知症になったら、もう自分という意識はないのだから、その時は延命措置はしなくてもいいと思うが。いずれにせよ、そんなことはまだ考えたくない。酒でも飲んで楽しいことだけ考えたい。