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年金生活者はこれからますます生活が厳しくなると感じているだろう。年金の支給金額自体はそんなに変わらない。年金を10%削減するなどと言ったら、現政権は持たないだろう。その代わりに、もっと巧妙な方法で、政府は年金生活者からお金を取り上げる。
政府は、徐々に国民保険料を増やしてゆく。介護保険料も増やす。税金関係も控除額を減らしてゆく。さらには、年金の支給年齢を70歳まで遅らす計画のようだ。
自分の父母の時代は年金で十分に生きていけた時代だった。田舎の自己所有の一軒家にいた。父親は公務員を長く勤めていたので、年金は十分であった。父が亡くなってから遺品を調べていて、貯金通帳があって、毎月こんなに年金をもらっていたのかと驚いた記憶がある。
母は専業主婦だったが、父の遺族年金と自分自身の国民年金で十分にやっていけた。それどころか、毎月数万円の積立貯金を行っていた。
父と母が今も生きていれば、92歳と87歳である。この年齢ぐらいの人は、日本がまだ豊かな時代に老後を送ったので、比較的落ち着いて生活ができただろう。十分に逃げ切れた世代だったのだ。
そこで、自分の世代であるが、もう年金をもらい始めているが、自分は「逃げ切れるだろうか」と心配になる。まだ、嘱託の仕事をしているので、何とかそれで収入にプラスがあって、なんとかやって行っている。
しかし、嘱託の仕事ができなくなり、完全に年金頼りの生活がもう少しで始まる。大丈夫か。何回も収入とし支出のバランスの計算をする。介護保健料、国民健康保険料、家内の国民保険料(家内はまだ60歳前だ、60歳まで徴収は続く)、住民税などはどうにも支払わなければならない。
医療費は現行では、3割の支払いだが、これが将来は、3割、4割と上がっていくだろう。高齢者への医療費の減額も制度がなくなるのではと心配する。他には、電気・水道・ガス代などがある。
何回も何回も計算したのだが、病気をしない限りは、なんとか生きていけそうだ。しかし、大病をすると万事休すだ。その時は、本当は、息子たちに財政的な援助をお願いしたいが、20万円前後の給料で生きている息子たちには、そんな余裕はなさそうだ。
息子たちが年金をもらうころは、日本の貧困化はもっと深刻化しているだろう。おそらく年金だけでは生きていけないのではないか。息子たちにはどんなアドバイスをしたらいいのか。何のアドバイスもできそうもなり。
本当は息子たちに何か財産を残してあげたいが、無理だろうな。私の父母や自宅のローンの半分を払ってくれた。これは本当に助かった。これは生前贈与であるが、今の私の世代ではもうそんな力はない。
そんなことを考えたら、気が重くなった。何ら、解決策が見えないからだ。