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2015-12-20

むかし、『平凡』や『明星』という雑誌をよく読んでいた。それはスターの近況や写真が載っている雑誌であった。たとえば、舟木一夫にインタビューして、好きな女性のタイプとか、将来の夢などを聞くのであり、それに対して舟木一夫が答えるという記事がある。これらの質問も答えも編集者がいろいろとアレンジしている。つまり、舟木一夫のイメージアップになり、同時に雑誌の売り上げの増加につながるように記事の内容を修正するのだ。

これらを読むのは熱心な読者としては、小学生の5,6年生か中学生・高校生で、ティーンエイジャーである。自分の好きなスターの日常を知って、理想の異性像を作り上げていくのだ。これらの雑誌はティーンエイジャーたちにロールモデルを与えるという意味で大切な働きをしていた。

女の子たちは歌がうまくなりステージに立ち豪華な衣装を着て人々の注目を得たい。そして、華やかな生活を送りたい。舟木一夫のような男性と知り合って恋愛をしたいと考えて、そのような未来を夢見るのである。そのような夢見る材料を与えてくれる雑誌であった。

男の子たちは芸能界入りを夢見る人もいたが、スポーツ界入りを目指す少年も多かった。プロ野球の投手やバッターは注目の的であった。長嶋茂雄や王貞治は少年たちのロールモデルであった。

不思議なことに政治家が少年たちのロールモデルになることは少ない。マスコミは政治家のネガティブな面だけの報道に終始するので、人々の間では政治家は腹黒い人物というイメージが定着している。アメリカでは、大統領が直接選ばれて、スター選びの要素があるので、政治家がロールモデルになることは多い。

さて、このようなロールモデルを提供する媒介としての『平凡』や『明星』の役割は終えた。現代ではそのような情報はインターネットで容易に得ることができる。また各スターは自分自身の公式サイト、ブログ、ツイッターを持っている。

思い出すのは、これらの雑誌の最後のページに文通欄があったことだ。文通を希望する人々の名前と住所が載っていた。それと紹介文を見て、人々は手紙を書くのである。そんなところに自分の名前と住所を載せると何十人という異性から文通希望の手紙来る。その手紙を読みながら、自分のお気に入りの相手を選んで文通を始めるのである。単に文通だけに終わることもあれば、実際にあって恋人同士になることもあったろう。(今では個人情報の開示はうるさくなって、住所氏名が載ることはない)

私も関心を持って文通をしてみたいと思ったこともあったが、家人がそれを知ったら、からかわれるだろうと思って行わなかった。しかし、今はそんなことは、インターネットで素早く手軽にできてしまう。あんまりにもお手軽で素早くできてしまう。

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明星の表紙