2015-12-25

ヤフーニュースを見ていたら、ジンバブエは中国の人民元を自国の法定通貨にしたという記事があった。そして関連する記事をいろいろと読んでいたら、ジンバブエは毎年超インフレが続き、ついには自国の通貨を2009年に廃止して、米ドルや南アフリカの通貨を使うようになったそうだ。そして、今度は人民元を自国の通貨にするそうだ。

ジンバブエは自国の中央銀行が通貨発行権を持たないのだ。そんなことが可能なのか。植民地でもないのに、外国の通貨を自国の通貨にするなんて驚きである。よくジンバブエの通貨のインフレが話題になることがある。1億ジンバブエドルでもビールが一本しか変えないとか笑い話でよく聞いたものだ。最終的には100兆ドルの高額紙幣が印刷されたそうだが、こんなことが世の中にあるのかと驚き呆れる。

このヤフーニュースの記事で分からない点が一つある。それは人民元は以前からジンバブエの法定通貨の一つに見なされていた。それが今大きなニュースになったのは、人民元がジンバブエの唯一の法定通貨になったということか?それならば大きなニュースだが、従来通りに、米ドルや南アフリカの通貨と一緒に使うのと言うのならば、特筆すべきことではない。これ以上に詳しいことはネットで調べた限りは分からない。

私はもうじき年金生活者になるのだが、超インフレの到来を一番恐れる。第二次世界大戦終了後に日本は超インフレに見舞われて、物価が30倍ほどになり、預貯金がほとんど意味がなくなってしまった。多くの年寄りが没落してしまった。現在の日本も政府が大きな負債をかかえている。その負債を減らす唯一の方法は超インフレにすればいいのだが、政府がそのような誘惑に耐えられるかどうか。

現役で働けるならば、毎月なにがしかの金を稼いでくることができる。物価の上昇に対して給料も見合って上昇するだろうと思う。しかし、年金でもらうとなると、どうなるか。政府は年金も物価上昇分は上げると言うが、歳入が悪化するとそれができなくなるのである。超インフレでの時代は、少々貯金を持っていた人々、特に中産階級の年寄りは、みんな没落してしまう。

願うのは、どうか超インフレや超不景気の時代がこないことだ。若者は乗り越えていけるだろうが、シニアは呑み込まれるだけなのだ。

photo credit: Dow Jones Industrial Average, Oct '07 via photopin (license)
photo credit: Dow Jones Industrial Average, Oct ’07 via photopin (license)