このところはショーンK氏の経歴疑惑の記事がネットを騒がせている。自分は今日もYouTubeで彼の動画をたくさん見た。これまでの自分の感想は一言で言えば、「ショーンK氏の実力がすごすぎる」である。これならば、実質はアメリカの大学院でMBAを取っていると言ってもいいのでは、あるいは同程度の実力を持っていると言ってもいいのではと思った。

まず、英語の力はどうか。Make IT 24というページを見る(http://www.j-wave.co.jp/original/makeit/)。ビジネスパーソンとして活躍している人をお招きして話を聞くという番組だ。彼がナビゲーターとして活躍している。また時々ビジネス英会話を2分弱ほどだが、講義する。彼の英語の発音はネイティブ並みである。

ネットではすでに彼の発音をネイティブの人に聞かせて感想を尋ねるページが幾つかある。それらによれば、例えば、Netgeek (http://netgeek.biz/archives/68325)では、次のように述べてある。

ロンドン出身女性

「彼の発音には、すこし不自然な部分があるような気がする。例えば、“past”のように、後ろに“t”を伴う、“s”の発音なんだけど、アメリカ人の自然な発音ではなく、どちらかというと日本語の「し」の発音に似ている気がするわ。アメリカ人はそういう発音はしないんじゃないかしら。ニューヨーク育ちというのも疑わしいわね。」

現在、日本語を勉強中だと言うこの女性は、分かりやすく、日本語の「し」の発音と比較しながらショーンKの英語の不自然な点を解説してくれた。

ロンドン出身・男性

「たぶん英語のネイティブスピーカーだと思うよ。すごく流暢に話しているし、彼の英語に間違ったところはないよ。アメリカ人らしいアクセントだしね。もし、日本語なまりを感じる人がいたとしても、10代の早いうちに日本に渡っているのだとしたら、不自然なレベルではないよ。」

アメリカのボストン出身・女性

「さらっと聞いたところでは、特に不自然な点は感じないわね。ハッキリとはいえないけど、ネイティブスピーカーではないとまでは言えないんじゃないかしら。」

アイルランド出身女性

「英語に関しては、一つの間違いも見当たらないわ。なまりに関しては、アメリカ英語というにはすこし不自然かもしれないわね、彼もしかして日本で過ごした時間の方が長いんじゃない?」

この女性に疑惑について告げたところ、

「もし、若いうちに日本にわたったのだとしたら、不自然ではないレベルだと思うわ。すくなくとも、ネイティブスピーカーであることを疑われるような要素はないわね。本当に流暢な英語よ。もし、英語に関しても嘘をついているとしたら、彼、騙すのがとても上手ね、ふふふ。」

ネイティブの人からこれだけの評価を受ける人は大学の英語教員でもそんなに多くはないだろう。これは驚異的である。

また、彼の知識であるが、ある動画を見てみた。その動画を貼り付けたいが、おそらくすぐに削除されるだろうから貼らない。ただ、 URLだけは記す(https://www.youtube.com/watch?v=5-NPk1tlR54)。タイトルは、「ビッグデータで未来はどこまで予測できるのか?」であり、ショーンKがコーデネイトしており、佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)、飯田泰之(明治大学政治経済大学准教授)をゲストとして招いて3人で対談をしている。

この動画を見て自分が分かることは、ショーンKの知的レベルがゲストの人たちと同レベルであることだ。全く普通にゲストと話をしているのだ。「現代はビッグデータの時代であり、個人では扱いしきれないほどのデータが溜まってきたので、どのようにキューレーションをするかが問題である。またキューレーションする際のファクターは何か」などの問題について堂々と議論をしている。

彼は形式上の学歴はないが、実力は十分にそれを上回るものを持っている。現代はネットなどを使えば、いくらでも知識を得ることができる。ネット時代以前は大学で知識を得る必要があったが、現代は大学での学問吸収は形骸化している。その気になれば、大学外で十分に専門家としての知識を得られるのだ、という実例を示している。学歴とは一体何の意味があるのかと人に問いかける今回の事件であった。

3名の対談
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