○
Netflixで『レンタルなんもしない人』というドラマを見ている。エピソード4話まで視聴した。面白いドラマだ。主人公は、増田貴久が演じるレンタルさん。この人は、Twitter のDMでレンタルの受け付けをしている。依頼を受けたら、依頼人のところに行く。そして、依頼人に付き添うのだが、基本的には何もしないのだ。依頼人が愚痴を言ったら、それにアドバイスをするわけではなくて、単に相づちを打つだけだ。よく見かける「町の便利屋」のように、電球を取り替えたり、ペットの世話などはしない。文字通りに何もしないのだ。
第1話では、派遣切りにあった女性が一人で誕生日を祝うのが辛いので、付き添ってほしいという依頼を受ける。そして、その女性のアパートで、愚痴を聞きながら彼女の誕生日を祝うのだ。個人的な話はしないで、とにかく付き添うだけだ。そして受け取る報酬はなしで、交通費だけを受け取る。依頼の女性は付き添ってもらっただけで、癒やされるようだ。
ところで、調べたら驚いたことにこれは実話だそうだ。ちゃんとモデルになった人がいて実際にレンタルサービスを行っているそうだ。Twitter で「レンタルなんもしない人」として検索すると、その人を見つけることができる。なお、検索の時に、「何もしない」と漢字で打ちこむとうまく行かない。ひらがなで打ちこむこと。するとその人の投稿を読むことができる。
なんもしない人(僕)を貸し出します。常時受付中です。1万円と、国分寺駅からの交通費と、飲食代等の諸経費だけ(かかれば)もらいます。ご依頼、お問い合わせはDMでお寄せください。飲み食いと、ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます。
『レンタルなんもしない人』というサービスを始めます。1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所とりなど、ただ1人分の人間の存在だけが必要なシーンでご利用ください。
1万円と、国分寺駅からの交通費と、飲食代だけ(かかれば)もらいます。ごく簡単なうけこたえ以外なんもできかねます。
などというようなツイートがある。本人の写真もネットで調べるとでてくる。この人の印象だが、どう説明したらいいのか。ドラマの主人公の増田貴久はほんわかした印象だが、本人はやや痩せがちである。しかし、二人ともイケメンであることは間違いない。本人は大阪大学を出て大学院も修了している。妻子がいる。昔は会社員をしていたが、現在はこの様な仕事をしている。マスコミに取り上げられて、本を2冊ほど書いたり、インタビューを受けたりしている。間違いなく、これから評判になっていく人だと思う。
アマゾンの著者紹介では以下のようになっている。
1983年生まれ。既婚、一男あり。理系大学院卒業後、数学の教材執筆や編集などの仕事をしつつ、コピーライターを目指すも方向性の違いに気づき、いずれからも撤退。「働くことが向いていない」と判明した現在は「レンタルなんもしない人」のサービスに専従
今日は休みなので、これから自宅に行ってNetflixでドラマの続きを見るのが楽しみである。しかし、世の中には、いろいろな人がいるな、と感心する。