韓国のドラマだが、今は『二十五、二十一』を見ている。だいたい、3分の1程度見終わったところだ。面白い。女子のフェンシング界での戦いという内容だが、自分の全然知らなかった分野の話もでもあるので、興味深い。フェンシングの戦いでは、合図に、フランス語を用いると言うことを始めて知った。アンガルド、プレ、アレなどの表現を覚えた。このドラマを見て、ストーリーを上手に作りあげてあるなと感心している。うまい具合に盛り上がるように構成されている。脚本家と監督は、ドラマ巧者だなと感嘆する。恋愛も三角関係や四角関係か複雑だが、ドロドロしたところはなくて爽やかなイメージがある。
日本のドラマと比較してだが、韓国では必ずラブストーリーが入っている。社会問題に正面から取り組んだドラマは少ないようだ。(これは最も自分がまだ韓国ドラマを見始めて間もないから、そう感じるのかもしれない。)そして、ラブストーリーの描き方が上手である。男性は女性を徹底的に愛する。プロポーズはリングを購入して劇的なタイミングで行う。「はまる」人が出てくるのも分かる。
東南アジアでも韓国ドラマは大変な流行だと聞く。どうしてか。庶民の願望に徹底的に応えている。登場人物は美男美女だけでスタイルも抜群で、ソウル大学卒のエリートで、アメリカに留学してたりする。豪邸に住んでいる。視聴者は自分の現況と比較して、しばし妄想的に自分を登場人物に投影して楽しむのだ。ある程度は日本の映画やドラマでも可能だろうが、あまり自分自身を投影できる気もしない。日本では、脚本家もさめた部分があるのだと思う。
韓国社会は非常に競争が激しくて、受験勉強も過酷と聞く。大企業に入りって猛烈な出世競争をする。韓国の産業も、半導体、造船、家電などは日本を圧倒するようになってきた。韓国という国全体に勢いがあるようだ。それが韓国ドラマにも反映されている。
韓国ドラマに感じるのは、若さ、これから伸びてゆく未来への全面的な信頼だ。日本の社会は、成熟したというか老成した印象だ。韓国の映画やドラマはあくまでも私個人の印象なのだが、若々しい息づかい、出世、大恋愛を感じられる。これが韓国のドラマが世界で人気の原因だろう。