2016-01-16
昨日(15日)のテレビ朝日系『ミュージックステーション』(毎週金曜 後8:00)に「ゲスの極み乙女」は出演したそうだ。その中で、注目の川谷絵音は番組のオープニングの時に約3秒間、歌唱後の画面が切り替わる約7秒間、計10秒、深々と一礼した、と報道されている。それに対して、ネットでは、お辞儀は謝罪の意味だろうが、お詫びの言葉がないので謝罪とは言えない、あるいは、しばらく出演を自粛すべき、などの声が上がった。
ネットでは、皆が勝手なことを言っているが、集約すれば「不倫してけしからん」「不倫したのであるから謝罪しろ」「謝罪はきちんと言葉で表せ」という意見である。
ただ、誰に対して謝罪するのか、この場合のお辞儀は誰に対しての謝罪なのか。テレビを見ている視聴者に謝罪をする必要はないだろう。つまり、これはプライべートなことだから。謝罪するとしたら、川谷の奥さんにだけ謝罪すべきである。たしかに、裏切ったことに対しての謝罪は必要だろう。彼は謝罪したのか。
芸能人はスキャンダルを芸の肥やしにするというが、少なくとも彼とそのバンドの知名度は上がった。2週間前までまったく名前も曲も知らなかった私まで知ることになった。
『週刊文春』や『週刊新潮』に目を付けられて、おもしろおかしく書き立てられると、その対象になった人は大迷惑である。昔は芸能人のスキャンダルなどその世界の人の中でだけ呟かれていたのであろう。関係者だけが知っていた事項なのであろう。ところが、今は全てが露わになる。もっとも、スキャンダルを利用して知名度を上げるという方法もあるだろうが。
しかし、現代はマスコミが発達して、何から何まで報道するようになった。いや、マスコミに限らず、社会全体が高度情報化社会になりつつあり、そのスピードに加速度が付いている。
町の至る所に、監視カメラが設置されるようになった。マイナンバー制度の導入で、あらゆる所得はきちんと税務署に把握されるようになった。あらゆることがあらゆる人に対して、オープンになる社会。
だからこそ、個人情報保護法などができて、バランスを取るようにしてあるのだ。昔の中学校などでは、クラス名簿が配られて、各人の住所が記されていた。今ではそのようなことはない。メールアドレスや携帯の番号なども秘密となっている。
新しい時代の個人情報のあり方、どれを公開して非公開にするか試行錯誤的に決まりつつある。マスコミの世界でも、どの程度まで、開示するか基準を決めるべきだと思う。有名人にはまったくプライバシーがないというのは可哀想だと思う。